イスパニア語ブログ

FILOLOGÍA ESPAÑOLA

2020-01-01から1年間の記事一覧

Palabra del año 2020

いつか、スペイン語の remontada という単語がフランス語の辞書に記載されるという日本のニュースを読みました。果たしてこんなニュースに食いついた人間は日本に何人いるのでしょうか?そもそもどこに需要があると思って日本語にされたのか?まあ、いずれに…

ñ の言語

アラビア語に対してどんなイメージを持ってますか?右から左に文字を書いていくということはなんとなく知っている人も多いと思いますが、よく聞くのは「ミミズが這ったような文字」というもの。ぼくからしたらラテン文字の筆記体の方がミミズっぽく思えるん…

"PERjuicio" vs "PREjuicio"

言語というものは人間に与えられた特殊能力だと思っていましたが、人間が言語を認識する能力は案外適当のようです。次のスペイン語の文を読んでみてください ↓ Sgúen etsduios raleziaods por la Uivenrsdiad ignlsea de Cmdibrage, no ipmotra el odren en …

スペイン語における"バグ"

「3月1日は日曜日で祝日、晴れの日でした」日本語とスペイン語の通訳をしているメキシコ人の友人にこの文を見せられ、「ほら、日本語って難しいでしょ」と言われました。彼曰く、この一文に日本語の難しさが凝縮されているとのことですが、何が難しいのかさ…

欠如動詞

前回からの続き。今回は残り二つの欠如動詞グループを見ていきましょう。

verbo defectivo とは?

6年使ってきた電子辞書が今年の5月に壊レタ。。。辞書がないとこのブログを書く時に必ずぶち当たるスペイン語の文法用語の日本語訳を手に入れられないという問題があります。ブログを書くにあたってその日本語訳は必須。ネットでスペイン語で調べたらその定…

スペイン語の故事成語

"Quien no ha visto Granada no ha visto nada"グラナダと言えばアルハンブラ宮殿をはじめとする世界遺産が複数ある観光都市であり、観光大国スペインの中でも人気の高い場所ですよね。さらには、1492年の「グラナダ陥落」によってレコンキスタが完了した場…

「ラジオリスナー」はスペイン語で?

前回からの続き。スペインでもメキシコでもネイティヴは oír と escuchar を使い分けていないという事実が明らかになったわけですが、彼らがその違いを知らないわけではないというのもまた事実。つまり、厳密な違いを理解しつつも一緒くたに使用しているのが…

"oír" vs "escuchar"

今回の表題。スペイン語を学ぶ人間が必ず通るこの二つの動詞の使い分け。今更説明の必要なんてないですよね。英語でも hear と listen は違うということは習いますし、そこから hear = oír =「聞こえる」、listen = escuchar =「聞く」という方程式で頭に叩…

Mi media naranja resultó ser un medio limón...

今日9月30日は「翻訳の日」。ぼくの今の仕事は通訳であり、中学生の頃から将来の夢は翻訳者よりも通訳者でした。仕事上翻訳もしますがあくまで自分は intérprete だと思っているので、会社で traductor と呼ばれるのがあまり。。。(笑)ただ「通訳の日」と…

Esto me recuerda a la pesadilla...

今回のタイトル「あの悪夢を思い出しちゃったよ」。違和感ありますか?ぼくはアリアリです。先に言っておくとこの文は100%正しい文なので、違和感を覚えない方がセンスありなのですが。。。

¿Me podrías presentar a tu familia?

スペイン語やアラビア語を学び始めて母国語の日本語に対しても言語学的に敏感になっていた頃、YouTubeのある動画のタイトルにひっかかりました。「安倍晋三首相が嫌いな有名人」安倍政権に批判的な意見を持つ人は少なくなかったので「安倍さんのことが嫌いな…

この世は「右尊左卑」?

今回のテーマの記事を書き始める際にふと頭を過った「absurdo の surdo はzurdo?」という疑問についてですが、absurdo の語源を調べてみると、、、 ラテン語の absurdus に由来この語は ab- と「耳が聞こえない (sordo)」を意味する surdus から成るキケロ…

右利きは傲慢?

8月13日は「左利きの日」らしいです。人生四半世紀目にして初めて知りました。学生時代、左利きの友だちが嘆いていました。「この世は右利きの右利きによる右利きのための世界である」と。そして「右利きの人間は傲慢である」と。それまで気にしたことなんて…

letra MUDA

アラビア語には ة(ターマルブータ)という文字があります。しかし、この何だか響きがいい文字はその特異性から教科書の1ページ目に載っているようなアラビア文字表には実は入っていません。そもそも、このターマルブータとはアラビア語で「結ばれたター」と…

¡Vosotros, íos a la mierda!

観光業界を刺激するために「GoToトラベル」というキャンペーンが始まりましたが、先日ネットニュースで「Go to travel は文法的に間違っている」という記事を見つけました。政府の広報の人が言うには、go, to, travel はどれも日本人なら知っているような単…

Si gustas, yo te espero ahí.

「私は猫が好きです」という文の主語は何でしょうか?「私」?それとも。。。?大学二年生の時に「日本語学」という授業を受講しました。当時はスペイン語とアラビア語に加えてドイツ語、韓国語、ヘブライ語、ノルウェー語をかじる程度に勉強していましたが…

estupendamente estúpido

「虚仮の一念岩をも通す」ぼくの好きな言葉の一つです。ここで言う「虚仮(こけ)」は思慮が浅い愚かな人のことを指し、バカにするという意味の「人をコケにする」のコケのことです。「虚仮の一念岩をも通す」とは、たとえ特段優れた才能を持っていなくても…

Cuando las ranas críen pelo

かの皇帝ナポレオン一世は「我が辞書に不可能の文字はない」と言ったとか。ルパン三世の映画「ナポレオンの辞書を奪え(1991年)」ではナポレオンの辞書を手に入れたルパンがページをめくった瞬間にスローで確認すると、一瞬だけちらっと "impossible" の文…

新婦はフライパン。。。?

前回からの続き。さてさて、ここからが今回の本題になります。

¿el sartén? o ¿la sartén?

スペインの大学でおもしろいことを学びました。スペイン語学の授業で先生からクラスに唐突な質問が。 "Imaginaos, chicos, que se casan una cuchara y un tenedor. ¿Cúal creéis que es una novia y cuál creéis que es un novio?" スプーンとフォークを擬…

Dijo la sartén al cazo

4月23日スペイン語を学んだ人間であればこの日付を聞くとピンと来ると思います。そう、Miguel de Cervantes の命日ですよね。スペイン語文学界の大巨匠が亡くなったのが1616年の4月23日であるとどこかで教わることがあると思いますが、同時に英文学界の巨匠…

"unicejo" vs "monocejo"

スペインは何かにつけてセルバンテスどうこうって言ったり、至る所に銅像があったりしますが、ここメキシコはというと画家のフリーダ・カーロにめちゃくちゃ頼っている、いやむしろフリーダ一択くらいの勢いで頼り切っている感じがビンビンします(笑)ぼく…

「検疫」は40日?

誕生日プレゼントでもらった図書カードでダン・ブラウンの最新作「オリジン」を買って早一年半。 辞書並みの分厚さがそもそも読ませまいとする威圧感があるし、語彙が難しく、毎ページ毎ページ自分の語彙力不足を痛感するため、気付けば「積ん読」してしまっ…

¿genjibre?

日本語の「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」の書き分けに迷うことありませんか?これら四つの文字を合わせて「四つ仮名」と呼ぶそうです。例えば、「地(ち)」という文字。基地は「きち」だけど、意地は「いじ」といったように濁る場合は「し」に点々となりま…

Me duele el codo...

会社で新たなコロナウイルス対策ができていました ↓ ドアを開けるときの新ルール コロナウイルスの感染予防として、ドアを開けるときに手を使わずに開けましょうというもの。このルールに関して、日本人は「ヒジを使って開ける」と言っている一方で、メキシ…

コロナウイルス用語 en español

2020年4月7日に日本で緊急事態宣言が発令されました。実はメキシコでも遡ること一週間前の3月30日に「衛生上の緊急事態宣言 (emergencia sanitaria)」が出されて、ホームオフィスという名の実質休みに入っています :)

"オレの"落ち穂ひろい ③

今月頭まではコロナウイルスは海の向こうの話なんて楽観視していたメキシコでも、いよいよ深刻な状況になってきました。うちの会社でもマスク着用とハンドジェルでの消毒が決められました ↓ 社内のコロナウイルス対策

¿buenérrimo?

「あ、それよき〜!」。。。はて?若者言葉の解説をしている numan というサイトによると「よき」とは “良い”または“良いね”という意味で使われる、感嘆の言葉。SNS上などで、主に若い女性たちの間で2016年頃から流行し始め、『女子高生流行語大賞2016』では…

"SUPERvivir" vs "SOBREvivir" (ii)

前回からの続き。